第4回 課題解答

課題1

論理演算により、論理式 \(Y=AB+\bar{A}B+A\bar{B}\) を簡単化してください (導出過程も書いてください)。

解答例1
\( \begin{eqnarray} Y=&&AB+\bar{A}B+A\bar{B}\\ =&&AB+AB+\bar{A}B+A\bar{B} (べき等則)\\ =&&AB+\bar{A}B+AB+A\bar{B} (交換則)\\ =&&(A+\bar{A})B+A(B+\bar{B}) (分配則)\\ =&&1\cdot B+A\cdot 1 (論理演算)\\ =&&B+A (論理演算)\\ =&&A+B (交換則) \end{eqnarray} \)


解答例2
\( \begin{eqnarray} Y=&&AB+\bar{A}B+A\bar{B}\\ =&&(A+\bar{A})B+A\bar{B} (分配則)\\ =&&1\cdot B+A\bar{B} (論理演算)\\ =&&B+A\bar{B} (論理演算)\\ =&&B+A (吸収則)\\ =&&A+B (交換則) \end{eqnarray} \)

課題2

ベン図を使って、論理式 \(Y=AB+\bar{A}B+A\bar{B}\) を簡単化してください。

解答
それぞれの項のベン図を描き、それらの論理和をベン図で表すと以下のようになる。
+ + =
\(AB\) \(\bar{A}B\) \(A\bar{B}\) \(AB+\bar{A}B+A\bar{B}\)
右辺の図は \(A+B\) のものなので、\(Y=A+B\) となる。

課題3

論理式 \(Y=AB+\bar{A}B+A\bar{B}\) を、カルノー図を使って簡単化してください。

解答
論理式のそれぞれの項が1になることは \(A\), \(B\) の値が (11) (01) (10) であることを意味する。カルノー図でこれらに対応する場所に1を入れてグループ化すると下図のようになる。


よって、与式を簡単化したものは \(Y=A+B\) となる。

課題4

論理式 \(Y=\bar{A}\bar{B}\bar{C}\) \(+\bar{A}\bar{B}C\) \(+A\bar{B}\bar{C}\) \(+A\bar{B}C+AB\bar{C}\) を、カルノー図を使って簡単化してください。

解答
論理式のそれぞれの項が1になることは、 \(A\), \(B\), \(C\) の値が (000) (001) (100) (101) (110) であることを意味する。カルノー図でこれらに対応する場所に1を入れてグループ化すると下図のようになる。


よって、与式を簡単化したものは \(Y=A\bar{C}+\bar{B}\) となる。

課題5

論理式 \(Y=(A+B+C)\) \((A+B+\bar{C})\) \((A+\bar{B}+C)\) を、カルノー図を使って簡単化してください。

解答
論理式のカッコで囲まれた部分が1になることは \(A\), \(B\), \(C\) の値が (000) (001) (010) でないことを意味する。カルノー図でこれら以外に対応する場所に1を入れてグループ化すると下図のようになる。


よって、与式を簡単化したものは \(Y=A+BC\) となる。

課題6

論理式 \(Y=\bar{A}\bar{B}C\bar{D}\) \(+\bar{A}\bar{B}CD\) \(+\bar{A}B\bar{C}\bar{D}\) \(+\bar{A}B\bar{C}D+\bar{A}BC\bar{D}\) \(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\) \(+A\bar{B}\bar{C}D\) \(+A\bar{B}C\bar{D}\) \(+A\bar{B}CD\) \(+AB\bar{C}\bar{D}\) \(+AB\bar{C}D\) \(+ABC\bar{D}\) \(+ABCD\) を、カルノー図を使って簡単化してください。
※ これは第2回の課題7の論理式と同じもの。

解答
問題の※の情報と第3回の課題3の考察より、\(Y\) が1でないのは \(A\), \(B\), \(C\), \(D\) の値が (0000) (0001) (0111) のときだけであることがわかる。カルノー図でこれら以外に対応する場所に1を入れてグループ化すると下図のようになる。


よって、与式を簡単化したものは \(Y=A+\bar{B}C+B\bar{C}+B\bar{D}\) となる。

課題7

論理式 \(Y=(\bar{A}+\bar{B}+C+D)\) \((\bar{A}+\bar{B}+\bar{C}+D)\) \((\bar{A}+\bar{B}+\bar{C}+\bar{D})\) を、カルノー図を使って簡単化してください。

解答
論理式のカッコで囲まれた部分が1になることは \(A\), \(B\), \(C\) の値が (1100) (1110) (1111) でないことを意味する。カルノー図でこれら以外に対応する場所に1を入れてグループ化すると下図のようになる。


よって、与式を簡単化したものは \(Y=\bar{A}+\bar{B}+\bar{C}D\) となる。