動画の解説を参照
入力が \(A, B\) の2つの場合に、例えば論理式が主加法標準形で以下のような形になっている場合を考えてみましょう。
\(Y=\bar{A}B+AB\)・・・(1)
ブール代数の分配則や論理演算を使ってこれを簡単化することもできますが、
カルノー図を使えば直感的に簡単化できます。
カルノー図とはこのような図で、左上のマスが \(\bar{A}\bar{B}\), 右上が \(A\bar{B}\), 左下が \(\bar{A}B\), 右下が \(AB\) に対応します。
(1) の場合なら \(\bar{A}B\), \(AB\) に対応するマスにそれぞれ 1 を書きます (慣例としてマスの中に 0 は書きません)。
このとき、2つあわせたものが意味するものを考えると「\(B\) が 1 で、\(A\) は 0, 1 の両方 → \(A\) については条件なし」なので、2つ合わせて \(B\) となります。
\(Y=B\)・・・(1)'
同様に考えると、このような2つの組み合わせがそれぞれ 1つの入力かその否定 (バーをつけたもの) になることがわかります。
論理式が
\(Y=A\bar{B}+\bar{A}B+AB\)・・・(2)
の場合は3か所に 1 が入ります。このようなケースでは、重複を気にせずに図のように囲みます。
結果として論理式は
\(Y=A+B\)・・・(2)'
となります。
※ 準備 : 学籍番号を入れて「入力」をクリック (タップ) してください。
カルノー図を使って、論理式
\(Y=\bar{A}\bar{B}+\bar{A}B+AB\)
\(Y=\bar{A}\bar{B}+A\bar{B}+AB\)
\(Y=\bar{A}\bar{B}+A\bar{B}+\bar{A}B\)
を簡単化してください。
課題1解説
動画の解説を参照
入力が \(A, B, C\) の3つの場合のカルノー図はこのようになります。
論理式をもとにマスに 1 を入れる手順は2変数のときと同様です。
上の行に書いてあるものが「2進数的に0~3に増えていく順番」
ではないことに注意してください。
これは、隣り合った者どうしで \(A, B\) のうち片方だけ一致するように工夫された並びです。
3変数の場合は、このような隣り合った4つのマスにすべて 1 が入っていれば、それが1つの入力かその否定 (バーをつけたもの) になります。
以下の2番目の図のように「両端をまたいだ4つ」も隣り合っていることになります。
4つの組み合わせができるかどうか調べたら、まだ囲まれていないものを含むような2つの組み合わせを探します。
2つの組み合わせは2つの入力かその否定の論理積になります。
この時点でまだ囲まれていないもの (ほかと組み合わせようがないもの) は3つの入力かその否定の論理積になります。
例えば論理式が
\(Y\)
\(=ABC\)
\(+AB\bar{C}\)
\(+A\bar{B}C\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\)
\(+\bar{A}BC\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\)
の場合は、カルノー図にはこのように6か所に 1 が入ります。
なるべく大きいグループになるようにするとこのようになります。
結果として、論理式は以下のように簡単化されます。
\(Y=A+BC+\bar{B}\bar{C}\)
カルノー図を使って、論理式
\(Y\)
\(=ABC\)
\(+AB\bar{C}\)
\(+A\bar{B}C\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\)
\(Y\)
\(=\)
\(AB\bar{C}\)
\(+A\bar{B}C\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\)
\(+\bar{A}BC\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\)
\(Y\)
\(=AB\bar{C}\)
\(+A\bar{B}C\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\)
\(+\bar{A}BC\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\)
\(Y\)
\(=AB\bar{C}\)
\(+A\bar{B}C\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\)
を簡単化してください。
課題2解説
動画の解説を参照
入力が \(A, B, C, D\) の4つの場合のカルノー図はこのようになります。
論理式をもとにマスに 1 を入れる手順は2変数, 3変数のときと同様です。
4変数の場合は、このような隣り合った8つのマスにすべて 1 が入っていれば、それが1つの入力かその否定 (バーをつけたもの) になります。
以下の2, 4番目の図のように左右・上下の「両端をまたいだ8つ」も隣り合っていることになります。
8つの組み合わせができるかどうか調べたら、まだ囲まれていないものを含むような4つの組み合わせを探します。
4つの組み合わせは2つの入力かその否定の論理積になります。
4つの組み合わせができるかどうか調べたら、まだ囲まれていないものを含むような2つの組み合わせを探します。
2つの組み合わせは3つの入力かその否定の論理積になります。
この時点でまだ囲まれていないもの (ほかと組み合わせようがないもの) は4つの入力かその否定の論理積になります。
例えば論理式が
\(Y\)
\(=ABCD\)
\(+ABC\bar{D}\)
\(+AB\bar{C}D\)
\(+AB\bar{C}\bar{D}\)
\(+A\bar{B}CD\)
\(+A\bar{B}C\bar{D}\)
\(+A\bar{B}\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}B\bar{C}D\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}CD\)
の場合は、カルノー図にはこのように 1 が入ります。
なるべく大きいグループになるようにするとこのようになります。
結果として、論理式は以下のように簡単化されます。
\(Y=A+B\bar{C}+\bar{B}CD\)
カルノー図を使って、論理式
\(Y\)
\(=ABCD\)
\(+ABC\bar{D}\)
\(+AB\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}CD\)
\(+A\bar{B}\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}BCD\)
\(+\bar{A}B\bar{C}D\)
\(+\bar{A}\bar{B}CD\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}D\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(Y\)
\(=ABCD\)
\(+ABC\bar{D}\)
\(+AB\bar{C}D\)
\(+AB\bar{C}\bar{D}\)
\(+A\bar{B}\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}BCD\)
\(+\bar{A}BC\bar{D}\)
\(+\bar{A}B\bar{C}D\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}D\)
\(Y\)
\(=ABCD\)
\(+ABC\bar{D}\)
\(+AB\bar{C}\bar{D}\)
\(+A\bar{B}C\bar{D}\)
\(+A\bar{B}\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}BCD\)
\(+\bar{A}BC\bar{D}\)
\(+\bar{A}B\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}D\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(Y\)
\(=ABC\bar{D}\)
\(+AB\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}CD\)
\(+A\bar{B}C\bar{D}\)
\(+A\bar{B}\bar{C}D\)
\(+A\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
\(+\bar{A}BCD\)
\(+\bar{A}B\bar{C}D\)
\(+\bar{A}\bar{B}CD\)
\(+\bar{A}\bar{B}C\bar{D}\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}D\)
\(+\bar{A}\bar{B}\bar{C}\bar{D}\)
を簡単化してください。
課題3解説