第11回 カウンタ (1)

本題に入る前に、必ず動画の連絡を見てください。

今回の主な内容
  1. JK-FFの応用
  2. クリア機能の追加
  3. 非同期式カウンタ

JK-FFの応用

概要

動画の解説を参照 (テキスト126~129ページ)

ネガティブエッジトリガ型JK-FFは \(J=1\), \(K=1\) だと \(CK\) の立ち下がりで \(Q\) が反転する
\(CK\) を 0→1→0→1→...のように変えると、\(Q\) は \(CK\) が2回切り替わるごとに1回切り替わる
回路1


回路1のタイミングチャート


この出力を \(Q_A\) とし、もう一つのJK-FFの \(CK\) に入れれば、その出力 \(Q_B\) は \(CK\) が4回切り替わるごとに1回切り替わる
さらに \(Q_B\) をもう一つのJK-FFの \(CK\) に入れれば、その出力 \(Q_C\) は \(CK\) が8回切り替わるごとに1回切り替わる

回路2


回路2のタイミングチャート


課題1

回路2のタイミングチャートをもとに、クロック \(CK\) の 1周期分 を1単位として、それが0~15回繰り返されたときの \(Q_C\), \(Q_B\), \(Q_A\) の値を表にまとめてください。
ただし、上記の図のように \(Q_C\), \(Q_B\), \(Q_A\) の初期値はどれも0であるものとします。
\(CK\)のカウント \(Q_C\) \(Q_B\) \(Q_A\)
0 0 0 0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15

課題1のヒント

※ \(Q_CQ_BQ_A\) を2進数として読めば \(CK\) の繰り返し数が 0~7の範囲ではその数と読んだ2進数が同じ値になる。
※ ここでは \(Q_C\), \(Q_B\), \(Q_A\) の初期値を0としたが、実際に回路2を作って電源を入れただけではそうなるとは限らない。

クリア機能の追加

概要

動画の解説を参照 (テキスト117, 129~131ページ)

課題1の「初期値を決められない」という問題は、クリア・プリセット機能のあるJK-FFを使えば解決する。

図9.40のネガティブエッジトリガ型JK-FF

回路3 (\(PR\) には配線をいれていなので図では省略)


回路3のタイミングチャート (初期値が \(Q_A=1\), \(Q_B=0\), \(Q_C=1\) で \(CK\) の3周期目の \(CK=0\) のときに \(CLR=0\) のパルスを入れた場合)


\(CLR=0\) にすれば直前の値と関係なく \(Q_C\), \(Q_B\), \(Q_A\) がすべて0になる。
そのあと \(CLR=0\) に戻せば課題1で見たようなカウントの動作が実現できる。

課題2

回路3で初期値が \(Q_A=0\), \(Q_B=1\), \(Q_C=0\) で \(CK\) の5周期目の \(CK=1\) のときに \(CLR=0\) のパルスを入れた場合のタイミングチャートを描いてください。

課題2のヒント

非同期式カウンタ

概要

動画の解説を参照 (テキスト129~135ページ)

JK-FFを1つ使う → 2進カウンタ (クロックの数を0~1でカウント)
JK-FFを2つ使う → 4進カウンタ (クロックの数を0~3でカウント)
JK-FFを3つ使う → 8進カウンタ (クロックの数を0~7でカウント)
JK-FFを4つ使う → 16進カウンタ (クロックの数を0~15でカウント)
・・・

(\(k\) が \(2^n\) であらわせない) \(k\) 進数のカウンタを作るには

例 5進カウンタ
これでテキストの表10.3のような真理値表の動作になる。

課題3

クリア機能をもつ16進カウンタの回路図を描いてください。ただし、4つ目の JK-FF の出力は \(Q_D\) と呼ぶものとします。
課題3のヒント

課題4

テキストの表10.3に準じた形で、10進カウンタの真理値表を書いてください。
課題4のヒント

課題5

クリア機能をもつ10進カウンタの回路図を描いてください。

課題5のヒント

提出

ノート・紙に解いた課題を撮影したものを以下のフォームから送信してください。
課題提出用フォーム
※ 締切は12/3(火) 正午です。提出によって出席・点数がつきます。
※ 再提出の締切も同じ時刻です。