第11回 パリティ検査符号 課題解答例

課題1

符号「011011101111」にパリティ検査符号を追加したものを記述せよ。ただし \(k=4\) とする。

4ビットずつのブロック「0110」「1110」「1111」に分けると、それぞれに含まれる1の数は2, 3, 4。
偶数、奇数、偶数なのでそれぞれの後ろに 0, 1, 0 がつく。
よって、パリティ検査符号を追加した符号は 01100 11101 11110 となる。

課題2

パリティ検査符号追加済みの以下の符号を受け取ったとき、通信路で変化があったかどうかを判定し、以下のものを解答せよ。ただし \(k=3\) とする。
  1. 011010101111
  2. 011101101100
  1. 4ビットずつのブロック「0110」「1010」「1111」に分けると、それぞれに含まれる1の数は2, 2, 4。
    すべて偶数なので、この符号には変化がなかったと判定される。
    情報源符号はブロックの末尾の検査符号を取り除いた 011 101 111

  2. 4ビットずつのブロック「0111」「0110」「1100」に分けると、それぞれに含まれる1の数は3, 2, 2。つまり、先頭のブロックのどこかに変化があったと判定される。
    変化あり

課題3

\(k=2\) のパリティ検査符号を追加し、\(p=0.01\) の2元対称通信路を通して誤り検出を行った場合の誤り率を求めよ。ただし、四捨五入して小数第4位までにすること。

(5) 式の \(p\) に 0.01を入れれば
\( \begin{eqnarray} p_e&=&\frac{2p^2}{(1-p)^2+3p^2}\\ &=&\frac{2\times0.01^2}{0.99^2+3\times0.01^2}\\ &=&\frac{2}{99^2+3}\\ &=&0.00020...\\ &≒&0.0002 \end{eqnarray} \)

となる。よって誤り率は 0.0002

課題4

\(k=4\) の水平垂直パリティ検査符号追加済みの符号「01100 11011 10011 11110 11000」を受け取った場合の情報源符号を記述せよ。ただし、変化は最大1回しか起こっていないものとする。

符号を5x5の形に並べると、上から3行目、左から4列目の1の数が奇数になるので、その交わった位置の符号「1」が変化した、つまり本来は「0」であったことがわかる。
0 1 1 0 0
1 1 0 1 1
1 0 0 1 1
1 1 1 1 0
1 1 0 0 0

これを「0」に修正し、検査符号を取り除くと
0 1 1 0
1 1 0 1
1 0 0 0
1 1 1 1

となるので、情報源符号は 0110 1101 1000 1111 となる。